岩手グルメ本【岩手旅楽】

食財を集めた宝石のような料理が味わえる岩手の名イタリアン ポルコロッソ Porco Rosso
岩手ランチ・イタリアン

Porco Rosso
ポルコロッソ

京都トイレなブログ
ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ
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三ツ星レストランの格付けなどで話題になるミシュラン。
三ツ星は「
そのために旅行する価値がある卓越した料理が頂けるレストラン」が獲得するものらしいが、
日本では東京、京都・大阪・神戸など行きやすい都市部のレストランに留まっている。

関西圏に住んでいれば、旅行とまで思える場所ではなく、東京も新幹線で出張日帰りするくらいの所で
どうも「旅行してまで」の感覚がわからぬ。

ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ

ところが、仙台出張の折、友人にまさに「その料理のために旅行をする」を実感できるレストランを勧められた。
ポルコロッソ Porco Rosso
こうやって書いていても、さて、何人がポルコロッソの扉を開けるだろうかと思うほど遠い。
仙台から3〜4時間のドライブ、そこは岩手県、南三陸の大船渡市盛町と言う場所である。

やっとたどり着いて扉を開ける。やわらかな日が差し込む明るい店内であった。
そこは片田舎にぽつんと現れたイタリアであった。

ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ

口ひげを蓄えた恰幅の良いシェフがにっこりと「お好きなところへどうぞ」と言った。
カウンター前のテーブル席に腰掛ける。

どれもこれも美味しそうなメニューであった。ドンナコースにしようかあれこれ言っていると
シェフが合の手を入れる。

「ドンナはどんな?じゃないですよ。マドンナのドンナです。
最初はね、女性のために作ったんですけど、勿論男性でもOKです!!」一同笑み。

黙々と仕事をしながら、お客の声を聞いている。そしてちょいと笑わせてくれる。何ともすごいことだ。
12時過ぎ、次々と客がやってくる。年齢層は実に幅広い。常連さんも多いようだ。

ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ

さて、ドンナコースは2100円。
ちっさい前菜の盛り合わせから始まった。自家製ベーコン、ウニのムースとジュレ、レバーペースト、野菜など。
一同唸ったのが穴子のガレット。サクッとした食感はまるで菓子のよう。これのどこが小さいのだ?

ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ

自家製パン黒胡麻、くるみ、プレーンの3種。
食事に合うようにだろう、控えめにさりげなく美味しいトリオ。
皿が空くと、催促せずともスタッフがそっとサーブしてくれるのが心地良い。

ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ

これがなんとも美味であった。「馬車に乗ったモッツァレラ」。
バゲットにたっぷりとバターとオリーブオイルをしみ込ませた一品。モッツァレラチーズが嬉しいほど糸を引く。
ユニークなシェフのこと、名前を作ったのかとがやがや話をしていると、
またもやシェフが「映画のシーンでね、これを美味しそうに食べてる場面があるんですよ」
映画のタイトルは失念したが、ナポリの名物料理だそうだ。

メインのパスタは6種類ほどあっただろうか。
黒板には「本日のこんなかんじ」と書かれている。シェフの明るさがメニューにも現れている。

ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ

広田の活ホタテと吉浜の焼ウニのクリームスパゲティ、きのこだらけのボローニヤ風ミートソース。
(きのこのSATOさんのむっちりしいたけ、香茸、住田えのき、エンリギ、南部小麦の自家製手打ちフィットチネ)。

ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ

ローマ辺りのアマトリチャーナ。 全てをとりわけできるよう、小皿とトングを言わずとも用意してくれた。
麺の太さもそれぞれ異なる。どれも美味しく頂いた。

ポルコロッソのシェフ山崎氏は食材を「食財」と言う。
自ら足を運び、生産者と顔の見える付き合いをしているそうだ。
それ故、メニューにはどこのだれの何々と書かれたものが多い。
そして彼は土を口に含むのだそうだ。
そして、 美味しい食財を求めてたどり着いた場所が故郷であったとはなんと言う幸運であろうか。
ここは海の幸、山の幸、全てがすぐそこにある。

都会には確かに市場に素晴らしい食材が溢れている。
市場で新鮮な食材を仕入れることはできるが、そこに来るまでには相当な時間がかかっているだろう。
毎日店主自ら市場で・・の謳い文句もここでは霞んでしまう。

この場所は確かに不便だ。何と言っても仙台から3時間以上もかかるのだ。
多くの人に腕を振るいたい料理人は間違いなく都会を目指すであろう。
しかしながら、食財にとっては便利この上ない場所。
食財を愛した料理人の選ぶ道は1つである。

シェフは、田舎で何も無いけれど、彼女をデートに誘えるレストランが作りたかったと言う。
まさにその通りの店である。
シェフの料理には生産者の愛と作り手の愛が注ぎ込まれている。

とにかくシェフの料理を作る様子と言ったら、ひたすら楽しそうなのである。
冗談を言ったかと思えば、大真面目に料理を作っている。ちらりと覗けば味見の最中。
思わず微笑が漏れる。こんなに心の近いシェフのいるレストランがあるだろうか。
次々と現れる素晴らしい料理には、どうだと言う威圧もなければ、緊張感も無い。

あるのは穏やかな空気と美味と微笑である。

ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ

デザートが運ばれてきた。女性にはかわいらしいハートが、おやじにはフォークの絵が書かれていた。
3点盛りで、「右から食べてください」 と。

右から米崎町細谷信一さんのりんごのゼリー。
なんと砂糖は使用されていないのだそうだ。ほんのりと果物の甘さを感じる。
確かに右から食べた方が良さそうだ。

河内山さんの有機卵のプリンと大船渡牛乳のポニョポニョプリン風。
女性はハート、おやじは丸型(笑)。

山崎シェフは大船渡牛乳農家をハイジの家と名付けている。
ここには孫よりめんこい(かわいい)牛が飼われていて、
この牛乳は街中のスーパーに平気で売られているが実はすごい牛乳なのだそうだ。
そのプリン確かにミルクのやさしい風味でポニョポニョであった(笑)。

ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ

シェフが恋するカタラーナ。ずっしりと食べ応えのあるチョコレートがのっている。
シェフは甘党かな。幸せ3点盛りのデザートであったが、1つ気になったものが。
黒板の「まもるくんが忘れた**のジェーラート」。
きっとまもるくんが忘れたから今日の皿にのっていないのだろう・・と思う(笑)。

ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ

食後は紅茶やコーヒーで。美味しいものを存分に頂いて、そしていつになく笑った。

ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ ポルコロッソ【岩手大船渡】ランチ

帰りは山崎シェフと、何かを忘れたまもるくんが見送ってくれた。

さて、遥かに遠いポルコロッソ。一個人などでも紹介され、東京から足を運ぶ人も少なくないと聞く。
この店のために旅行をする。そんな旅を当方も勧めたい。
そして、当方自身も再び、ポルコロッソに行く旅をするであろうと確信している。

ポルコロッソは年中夢中(笑)だそうだが、遠方から行った挙句に休みや満席では悲しい。必ず予約を。



●岩手の美味おとりよせ

Porco Rosso
ポルコ・ロッソ

ランチ・イタリアン
岩手県大船渡市盛町字町10−1
電話0192−26−0801 営業時間11:30〜15:00(L.O.14:00) 18:00〜23:00 ※火曜定休


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